【102】 Re: 小目の小ゲイマガカリ
日時: 2008/10/12(Sun) 00:56
名前: 義行

いつも熱心な質問ありがとう。
さて今回の質問について私の考えを書いておきますね。

>定石書によると、「小目の小ゲイマガカリだけで、大辞典がつくれるほど、定石の数は多いのです」だそうです。

そうです、定石の50%は小目の小ゲイマガカリから発生していると言っても過言ではありません。

>そこで、今回は代表的な小目の小ゲイマガカリの定石を教えて頂きたいのです。

代表的な定石だけでもかなり(普通の本1冊分くらい)の量がありますのでここで教えることは申し訳ないですが不可能です。
と言うか、代表的な定石なら例えば小目の定石事典のような本を買えばほとんど載っていると思いますよ。

では、その本に載っている定石を覚えることにどれだけの意味があるかと言えば…

はっきり言って定石を(実戦を打つ前に)覚えることは無意味です!

定石書は辞書(百科事典)だと考えて下さい。
辞書はわからない言葉が出てきた時に見ますよね!
辞書を例えば「あ行」から覚えることに意味はないと思うでしょう!

定石書も同じで実戦でわからない(知らない)定石や形に出くわした時に初めて見て欲しいのです。
先に定石を覚えても実戦で出てくるものはほんのわずかなのです。
それなら実戦で出現した形から覚えたほうが絶対に効率が良いでしょう。
実戦で出てきたと言うことは今後も出現する可能性が高いからなのです。

だからこの質問コーナーを定石書(辞書)の代わりにして頂くことは大いに結構ですよ!
実戦で出現したわからない形などはどんどん質問して下さいね♪

>覚えておいた方が良い定石を、なるべくたくさん教えてもらえないでしょうか?

前述したように覚えておいたほうが良い定石とは実戦でよく出現する定石なのです。
実戦を打つ前にたくさん定石を覚えてみても多分覚えた定石の半分以上は一生打つことのない定石だと思います(笑)

もし、どうしても多少の定石は覚えておかないと不安だということであれば覚え方のコツを書きますので参考にして下さいね。
例えば投稿してくれた棋譜の二間バサミ定石ですが白の次の一手は一般的なものだけでもAからKまで11通りくらいはあるのです。
これを全部覚えても多分実戦ではほとんど役には立たないでしょう。
ではどれを覚えれば良いかと言うと目的の同じ手を一つのグループにしてその中で一手だけ覚えるようにして下さい。

この場合は白ABCDEは基本的に白2を早く治まることが目的、白FGHは黒1と3を分断して戦うことが目的、白IJKは白2は捨てて右辺に展開することが目的なのです。

11通りの打ち方が三つの目的に分類出来たらその中で最も普通の一手だけ覚えておけばOK!
二間バサミの場合は白D(治まる)G(戦う)J(捨てる)の三手を覚えれば他の手は今のところ覚える必要はないと言うことです。
同じ目的の手を何通りも覚えても意味がないと思いませんか?

白DGJの後の打ち方は一般的な定石書にも載っていますしわからなければここで質問して下さっても構いません。
その場合「この後の打ち方を教えて下さい」ではなく例えば「白Dに対し○−○に打たれたらどうすれば良いですか」のように具体的な質問の仕方でお願いします。

実戦や研究する過程において困ったことやわからないことを聞くのが一番効率の良い勉強法だと考えて下さいね。
何度も言いますが一度も打ったことも打たれたこともない形や定石を先に覚えても何の意味もないですし上達の妨げにすらなることもあるのですよ!

>ところで、複数のスレを同時に立てるのはOKですか?
常識的に考えてダメですが・・・。一応聞いておきます。

私は出来るだけ質問コーナーをチェックするようにしていますが返事をするための時間が10分程度しかない時がほとんどなのでたくさんスレを立てられると返事が後回しになってしまう可能性が高くなります。
質問は一つのスレに一つずつコンパクトにして頂ければチェックした時に返事が出来るのでかえって回転も早くなると思いますよ!
一つのスレが解決すれば次のスレで質問して頂ければ一番嬉しいですね。

以上、いろいろと(少し厳しいことも)書きましたがmassa814くんが少しでも効率良く勉強出来てスピーディーに上達出来ることを一番に考えて返事をさせて頂きました。

これからもヨロシクね!